こども病院裁判 10月2日中村総務企画局長証言

Pocket

 いよいよ証人尋問が始まり、こども病院人工島移転についての闇が解明されます。この日の証人尋問は、吉田前市長の下、当時の鯏追睆堋垢鬟肇奪廚箸垢・u人工島整備事業及び市立病院統合移転事業の検証・検討」チームの担当課長を務めた現企画総務局長中村英一氏と当時保健福祉局病院事業課係員で現人工島経営計画部計画課開発推進係長野元和也氏でした。

1、中村総務企画局長の証言

1. 中村証人は証言台で真実を語るとの宣誓を行いました。
2. 福岡市の復代理人の弁護士(以下、「復代」)が、乙95証記載をなぞるように、当時の中村証人の検証検討チームにおける職務と検証検討チームの役割などを尋ねました。
復代:平成19年4月から12月末まで、企画課長として、また、担当課長として、人工島整備事業及び市立病院統合移転事業の検証・検討を担当したか。また、医師などへのヒアリングは結果報告書に生かされているか。
証人:はい。医師へのヒアリングは結果報告書に生かされているがこのヒアリングはすべて私が行った。
復代:どれくらいの仕事量か
証人:平成19年に始められた検証・検討では、当初の計画では6月に中間報告、9月には結果報告の
手順が決められていた。短期間の厳しい条件の下で、述べた四つの業務を行い、報告書のなかに27項
目の検証・検討の成果が反映されています。それらを同時にこなしていたので、多忙を極めた。私たち
は兼務だった。業務は毎日深夜に及んだ。休みがとれてない状況でした。(これはその後の質問における「記憶がない」という証言の伏線だった。)    
復代:検証・検討の作業は、副市長をリーダーとした、プロジェクトチームで進められたのか。また、
資料やデータの整理を行う事務局が設置されたのか。その体制は。
証人:はい。部長の下に二つの部署、人工島事業の検証・検討を進める部署と、課長1、係長2、係
員1と市立病院統合移転事業の検証・検討をサポートする部署で課長1、係員3で構成され、私はその課長。
復代:市立病院統合移転事業とはこども病院の移転事業のことか。
証人:はい。同時並行てきにこなしていたので、多忙を極めた。この業務にかかりきりになった。業務
は毎日深夜に及んだ。休みがとれてない状況でした。資料とデータの収集、意見を聴くことなので、
1. 医師などへのヒアリング、2.事務局会議で協議する資料の作成、3.チーム会議に諮って、出席し補足説明する4.結果報告書の原案を作成すること
復代:どれくらいの仕事量か
証人:平成19年の4月から始められた検証・検討では、当初の計画では6月に中間報告、9月には結
果報告の手順が決められていた。短期間の厳しい条件下で、述べた四つの業務を行い、報告書のなかに
27項目の検証・検討の結果が反映されています。それらを複数こなすのでハードだった。
復代:検証・検討はあなただけで行ったか。
証人:一部PwCに委託している。
復代:委託の内容は?
証人:1.福岡市の医療環境の変化の調査
   2.市民病院の部門別原価計算の実施
   3.新病院の収支シミュレーションの実施
   4.現地建て替えシミュレーションでした。
復代:委託の期間は平成19年6月2日から7月5日までの一か月間とした理由は。
証人:6月に中間報告、9月に結果報告のスケジュール化されていた。
   この間出された検討課題2点
1. 福岡市が担うべき医療機能の役割
2. 財政支出軽減化の経理手法
   を医療関係者などにヒアリングして、事務局会議、チーム会議にかけるには一か月間は、10
月に行われる来年度予算作業に間に合わせるために、ぎりぎりだった。
復代:PwCに委託した必要性はなに。
証人:病院の機能、将来の患者数、福岡市の地域特性を検討するために高度で専門的な知識が求められており、当時、PwCは福祉局と病院アドバイザー契約を交わしており、高度で専門的な知識とノウハウを有する唯一の相手先だったので、客観性、妥当性の確保から医療関係に専門知識がある外部アドバイザーとしてPwCに委託した。
復代:梓設計に再委託したいきさつとその後。
証人:PwCから病院建設については専門でないという申し出であり、これを受け入れ、梓設計との再委託を認めた。梓設計の担当者角澤氏から、ローリングでの現地建替費用を積算する上で必要な、電気や上下水道などのインフラ等の調査、施行に伴う防塵、防音、防振等の改修工事費、既存建物と新建造物のジョイントの工事費、建物内設備の切り替え工事費、これらの工事による工期延長に伴う費用など見込めないとの意見を聞いた。
PwCの報告は7月上旬に受け取り、チーム会議には概要を説明した。確実に試算できる費用のみの見積ったものであった。そのため、試算はそのまま反映させられないとして、経験ある専門家の意見を加味する必要がある、ゼネコン担当者の意見を加味して現実に近づく費用に頼るべきという意見になった。
復代:ゼネコン選定のいきさつはなど経過
証人:ヒアリングのゼネコン3社の選定はインターネットと専門雑誌から病院建設の経験がある竹中、清水、大成の3社を選んだ。3社とのアポイントは福岡市病院PFI事業の関係あった保健福祉局の野本係長に連絡を取りたいと言って、営業担当者の名刺のコピーを取り、アポを取った。3社ともヒアリングに応じた。時期は記録がないので性格ではないが平成19年7月19日から8月上旬、10日頃。各社2回ヒアリングを行った。場所は竹中工務店は、中央区天神の九州支店、清水建設は渡辺通りの九州支店、大成建設は大手門にある九州支店にいった。7月中旬からゼネコンに対する業務をしていた。検証検討結果を9月に出すことが決まっていたので、チーム会議は少なくとも週に1回おこない、ヒアリングは業務の間を縫って同時並行的にしていた。ゼネコンに対するヒアリング以外にも医療関係者20人以上へのヒアリングを平成19年7月から8月にかけて行っていた。
復代:ヒアリングの日時の記録は。
証人:スケジュールついては、手帳に記録する時間がなく、書いたとしても時間がないので確実に見る余裕はなかった。相手も貴重な時間であり指定の場所にいくようにした。アポイントの記録は付箋に書きパソコンのモニターに貼り付け、終わるとはがした。ヒアリングは一人で行ったかが、野本係長が全て同行した。私は事務職で建築に関して素人なので通訳のようにフォローしてもらうために来てもらった。
復代:ヒアリングはどのように。
ゼネコンに対しての依頼についての質問に、はじめは説明の資料の概要を持って行き、後日概要でも総括でもいいから聞かせてほしいと依頼した。現地に行ってもらった。資料はPwCのシミレーション書の該当部分とこども病院の図面を持って行った記憶している。
各社に意見につての質問に、第1回は図面がないので算定は困難、ローリング工法による工事は着工後に想定しない工事がままあるので更地の工事の1.5倍かかる、PwCは免震工事を提案しているが中間免震を想定すべきで15%ほど増加を見込むべき、工期についても引っ越やスタッフの訓練などに6ヶ月ほど必要ということであった。どの企業がどのように言ったとの質問には、記憶がない。回答できるという企業から検討して後日話があった。現地に行ったかとの質問に、1社から依頼があり、現地に行き確認した。中村、野本が行った。
その後(2回目)のヒアリングではこれまでの経験と工事の事例とから技術上の困難性が言われた。中央区の病院の事例として通常2年の工期がローリング工事で8年かかった。設備の移設、インフラの切り回しなどの準備工事が必要で、造成工事も伴う。既存施設の防塵防音の改良が必要となる。技術的にも専門性が高く極めて特殊な工事で、技術的に困難であり、工期が伸び費用が高くなる。
復代:検証検討委員会ではどのような検討がなされたのか
証人:平成19年7月27日のチーム会議ではPwCの委託報告書の概要について報告をした。経験が豊かなゼネコン担当者からヒアリングを行うことになり、ヒアリングの結果、現地建て替えは更地に立てる場合の1.5倍程度見込んだ方がよいこと、中間免震を想定すべきで費用は15%程度アップすること、工期は6ヶ月ほど延伸することになると報告。検討スケジュールがタイトなので、知り得たことは遅滞なく報告した。委託報告書に含まれていない費用が出され、専門家に聞いたところローリング工法は更地での建設の1.5倍、中間免震を採用すべきという意見には説得力があると思い、反映すべきと思った。
復代:2回目は。
証人:2回目は具体的に1回目以上の数値の意見はなかった。現地建て替えは出来るが、技術的には課題が多く。現実的ではないとの意見。現地建て替えは敷地が狭隘で、診療を続けながらの工事になることから、設計に大きな制約を受ける。最短でも5年の工事期間だけでなく、工事期間中は患者に大きな苦痛や不便を与え、どんな特殊な工法でも休診などが起こり得、その後の高度医療機関としての機能や、福岡市以外も多くの患者がおり広域な現場があり、医療機能の確保に強い懸念がある。
復代:ヒアリングに行ったことについて
証人:企業3社へのヒアリングを行ったことは紛れもない事実。新聞記事でも掲載されている。後日3社の名前を求められ、3社の了解を得て公表した。調査委員会で手続き上問題があるとされ、平成21年2月23日、市が手続きを踏んで担当者が企業を訪ねて同意を得て公表した。非公開を前提に行ったヒアリングであったが、状況が変わったので致し方ない。
工費が更地の1.5倍の見込みとしたことについては客観的評価である。後日社団法人日本建築積算協会福岡支部、及び社団法人日本設備設計事務所協会福岡県支部に移籍さんを委託したところ、ローリング費用は少なくとも35億6千万円で1.41倍だったと思う。みのこの結果から1.5倍が証明できた。

■原告弁護士の証人尋問
 原告代理人 経歴について
 証人:平成19年4月は企画総務局企画課長、その前は、市長室経営補佐部課長、平成19年1月から3月までは検証検討チームには関与していない。記憶は定かでない。構成員については当時4名。
平成19年4から検証検討チームに入る。3月7日に検証検討の方針を決定、4月6日に検証検討チームを結成。チームの任務は人工島整備事業についてと市立病院統合移転についての2点、最終報告書の作成。
原告代理人 人工島造成土地売却が進んでいない状況のなかで、設備整備の必要性を市民に説明することが、人工島検証・検討チームの役割だったのではないか。
証人:土地処分収支を安定させる課題については担当でないので責任もって回答できない。こども病院についての検討に従事していた。(人工島・市立病院)検証検討チームの構成は、チームリーダーは鸚酩睆堋后∩輒慨覯莇鰭・坑果召蛤眄・鰭・坑缶召裡玉勝・郵・膸・函複稗叩法た敬賊〇・箸砲弔い道毀韻僕・鬚気譴討い覆ぬ簑蠅・△襦5氾鳥堋垢ャ「事業の視点から見直す」と公約している。検証検討の以前の認識として市民、議会へ説明するために十分な検証検討が必要。チームの事務局として課長が2名、うち中村企画課長は総務企画局企画課長と人工島(IC)検証検討担当課長を兼任、森部長と建築関係の技術担当として光山課長、係長2名、係員4名で構成。事務局は資料の収集、会議資料の作成、資料の配付を行い、議論の方向性を提起し、実際の検討は検証検討チームの構成員が行う。
専門的第三者への調査委託は中村課長が委託したいと事務局会に提案し、事務局会議で決めた。事務局の作業にはチーム会議の構成員は参加していない。
専門的第三者に委託して理由について、事業予算、価格は高度な問題なので職員では作成が困難、専門的業者のみが専門性をもっている。また、1ヶ月で資料を仕上げるためには、その時点で一定のノウハウをもっていることが条件となる。どこに依頼するかは私(中村)と係員で決めた。PwCの責任者の名前は井上氏、下は覚えていない。依頼内容については中村と井上氏が凝議した。
原告代理人 細かい条件は担当者が行ったものがあるのか
証人:PwC報告書がある。PwC報告書の「調査の目的」で「理想的な現地建て替えが出来ないことを証明するため」あるについて、PwCがかってに書いたのかについて、目的については全てゼロベースから検討するとしていた。梓設計から現地建て替えは非常に厳しい、ゼネコンのヒアリングが課題。診療しながらでは意図していない病院になる、診療エリアも広域になっている。現地建て替えが難しいことは当初から明らかだった。
PwCが梓設計に再委託したことについて、再委託について再委託については特別に認めた、梓設計の角沢氏と5月中旬頃から協議したことがある。PwCとの締結後なのかという質問に、PwCとの協議後に再委託したいと申し出があり、この後再委託について協議した。詳細な試算は1ヶ月で井土では出来なかった。後日、改めて委託した日本建築積算協会ではローリン費用の積算には2ヶ月かかった。角沢氏は詳細な試算するのは1ヶ月では厳しいといった。
原告代理人 期間を延ばせなかったのか
証人:6月までに中間報告を作成しなければならないこと、建て替えでは財政負担軽減することが必要であった。6月の中間報告から1ヶ月で調査をやり上げ、ヒアリングをしながら9月に結論をやり上げなければいけなかった。建て替え費用が重要であった。
原告代理人 費用について不十分な試算で役に立つのか
証人:一定条件の下で見積もりが出されたのは貴重な見積もりである。現地建て替えのシミュレーションを行い、原価計算、収支を試算し、環境の変化はあっても診療しながら建て替えが可能なシミュレーションが必要であった。
原告代理人 PwCの委託内容について、
証人:現地建て替えについての試算
原告代理人 PwCの報告書の扱いについて
証人:7月6日以降に事務局担当者経由で中村に届けられた。報告書はチーム会議には出していない。まず事務局会議で検討し、報告書を踏まえて作った報告をチームの構成員に渡した。
原告代理人 委託条件の協議をしたのか
証人:PwCの報告は不十分であり計上されていない費用があり、増額が必要、特殊な工事になるとの意見が出たが誰が言ったか記憶にない。事務局での協議で事務局のメンバーの参加者は記憶にない。報告書については事務局内で協議した。報告書をチームに上げた結果、検討が必要となった。報告書は平成19年7月27日のチーム会議の資料としてあげた。ゼネコンにヒアリングをすべきと考え、ヒアリングをした。
原告代理人 議会での阿部総務企画局長の答弁では、ゼネコンへのヒアリングについてチーム会議に上げて決めたとなっているが齟齬を来しているのではないか。
証人:チームに上げず事務局会議で決めてヒアリングをした。
原告代理人 PwCが梓設計に再委託した理由は。
証人:PwCが合意の内容で誠実に履行しているので再委を託認めた。委託の内容は、見込みが出来ないものは入れないで見込めることが出来る費用で試算するとした。不確定な部分が多かった。
原告代理人 ヒアリングする時期に除外する部分は決まっていたのか。
証人:未確定な部分は試算の条件から除外し、確定できるもので試算するとした。より現実的な費用の可能性を把握する必要があった。
原告代理人これまでこども病院の事業に関わってこなかったゼネコンにヒアリングをして現実的な費用が出せるのか
証人:設計者の視点で設計しているので経験豊かなゼネコンが経験を加えることでより現実的な費用が出せる。設計の専門家は梓設計であるが、1ヶ月に期間ではこれで精一杯。ヒアリングの業者の選定はサポートの課長からは指示は受けていない。森部長から一任された。
原告代理人 ヒアリングの名前は。
証人:記憶にない。裁判所の嘱託調書で福岡市が訪問したこと答えた大成建設の担当者について全く記憶がない。清水建設竹中工務店の担当者について明確な記憶がない。土日もなく働いており、様々な業務が錯綜していたので記憶がない。検証検討員会が終わった12月にはチームが解散し整理をしたので記録もない。
原告代理人 平成20年にはこのことが議会でも問題になっていたのに記憶がないのか。
証人:当時のことは覚えていない。
原告代理人 大成建設の担当者はそもそも調査を受けていないと言っている。
証人:大成の担当者はヒアリングはやむを得ないと回答した。
原告代理人 大成はウソを言っているのか。
証人:私の記憶ではヒアリングをした。
原告代理人 清水建設は調査を受けていないと言っている
証人:私が直接言って調査した。当時の新聞記事にもヒアリングしたこと記事が載っている。新聞記事はヒアリングそのものを否定していない。
原告代理人 ゼネコン3社の名前を公表しなかったはなぜ
証人:その理由は多様な人の意見を反映させるために厳しいスケジュールの中で直接生の意見をもらって現実性があるものするために、後々公表しない、非公開にすることで個人にお願いしている。
公文書がないことについて、事務所を片付けたので記録がない。
原告代理人 後にゼネコンに企業名公開の依頼に行った企画総務局の担当者は誰。その人に聞けば相手の担当者名は分かるか。二回目のヒアリングと同じ人か。
証人:永渕部長、今村課長。という質問に、わからない。
原告代理人 ヒアリングに持参した資料について、持参した資料はPwC報告書のコピーで、4部になるうちの現地建て替えの部分の一部で、13,14,15,16の4ページは私の記憶では間違いない。17,18ページ目を持って行ったかははっきりしない。現地の図面を持って行った。
原告代理人 嘱託調書のA4用紙2枚程度という竹中工務店の記載は間違っているのか。
証人:私の記憶では私が言ったことに間違いない。1回目のヒアリングはお願いのつもりで行った。資料の説明と報告書の経緯を説明した。現地建て替えは出来るのかということに技術的には出来るのではないかと答えがあった。出来るのであればどこが困難となるのか、コストに跳ね返るのか施工者としての意見を聞きたいと言った。竹中工務店の担当者は回答が難しいと答えた。施工経験から想定していない工事があるので1.5倍が望ましいと言った。平成19年8月10に前後頃、竹中の担当者に出来たら現地を見たうえで意見がほしいと言った。
原告代理人 費用は払ったのか
証人:費用は払ってない。非公式で個人にお願いして施工上の経験を聞くと言うことで、市と会社との一般の契約ではない。
原告代理人 費用も払わず検証検討に耐えうる資料になるのか
証人:現地建て替えは可能だが様々な課題がある。土地が狭小、不定形で、診療しながらの工事では制約がある。こども病院は高度医療を行い、福岡市だけでなく九州一円から患者が来ており、工事は5年以上かかり、工事期間中及びその後も患者に負担をかけ、休診は避けられない。
原告代理人 ヒアリングの日時は
証人:平成19年7月中旬から8月10日前後、中村、野本二人以外は知らない。それを証明するものはない。仕事の流れについては、7月5日にPwCレポートを受け取り、ヒアリングについて事務局で協議、決定した。
ヒアリング結果について1回目の検討が7月27日であれば、時系列に並べると1回目のヒアリングは7月中旬になるのではないかという質問に、1回目は7月31日に訪問、記憶では7月中旬に訪問。
8月10日前後に回答を求めた理由は、9月に報告書を完成させることになっていたことからお盆休みに集中して仕事をするので、その前に回答をもらう必要があった。
原告代理人 平成20年7月にテレビ局がインタビューしているが質問に答えているのはあなたかと言うことについて、自分である。そのことを上司に報告したか。
証人:上に報告した記憶にない。当時の記憶が間違いであるということを証明するものはない。
原告代理人 1回目のヒアリングでいつ、誰と、どのような話をしたのか
証人:明確な記憶はない。
原告代理人 チームへの資料に反映する資料は誰が作ったのか。
証人:一人で作った。
原告代理人 事務局にヒアリングの報告をしたのか。
証人:記憶はない、報告書は作成していない。
原告代理人 ヒアリングした内容を資料に反映させているがどうしたのか。
証人:事務局に口頭で報告した。チームの構成員には報告していない。資料にしてチームに上げる。事務局で検討し手続きを踏んで上げる。
原告代理人 報告書はいつ作成したのか
証人:記憶がない。
原告代理人 建て替え費用は128億3千万円の数字はヒアリングの結果だったのか
証人:そうだったと思う。
原告代理人 資料にヒアリングについての記載がないが
証人:PwC報告を基に専門的なヒアリングをしたので特定の意図はない。最終報告が出来る前に資料は作成した。9月に結果を出さないといけないというスケジュールであったため、知り得たものは遅滞なく反映させた。ヒアリングの条件として、目安の数字は現実的な数字に近づけたかった。
原告代理人 ヒアリングの結果について根拠は聞かれなかったか
証人:専門家の意見であること、根拠を報告書として残せるということで意見は出ていない。
ヒアリングの記録は常識的に考えても残されるべきということについて、ヒアリングが必要と決めたのは事務局会議、光山課長以外に建築に詳しいものはいないが、残さなかった理由については記憶がない。他に建築に詳しいゼネコンからローリング工事では工事中スタッフのトレーニングなどで工期が6ヶ月くらい伸びるという意見が出された。
原告代理人 2回ゼネコンヒアリングしたと言っているが具体的にと
証人:それぞれに2回行った。竹中にも2回行った。野本職員は全て同行した。
原告代理人 平成20年にこの問題がもんだとなっていたが、ヒアリングした相手を確認しようとしなかったのか
証人:記憶がない。
原告代理人 ゼネコンの担当者とアポイントを取ったのは中村課長であれば、手帳を使って管理していなのか
証人:記憶がない。
原告代理人 手帳を使わないスケジュールの調整が出来ないのではないか
証人:パソコンに付箋を貼ってスケジュールを管理していた。
原告代理人 平成23年3月に3社の社名を公表した理由はなに。
証人:こども病院移転計画調査委員会担当が3社に出向き公表してもよいと了承得たから。
原告代理人 PwCの委託費は
証人:700万円
原告代理人 チーム会議に資料は使ったのか
証人:使った。7月27日のチーム会議にはPwCの資料を使い、概要を説明した。報告書は使っていない。
原告代理人 平成19年度のPwCへの委託では非免震構造となっているが、福岡市は平成17年に福岡地震が起きている。当然免震構造で委託すべきではなかったか。どうやって根拠を示したのか
証人:経験豊かなゼネコンの意見を聞いたと報告。チーム会議の議事録用紙にそのことが記載されていない。ゼネコンの意見として地震については土地が狭小で不整形なので免震構造は難しいとの指摘。報告書ではぼやっとした見積もりでもよいとしたが、設計者には自信が持てないとのことから、委託の合意内容は確実に見込めないものは外すこととした。
原告代理人 仕事の分担は
証人:チーム会議は審議会、事務局は資料作成、審議案件の原案作成、事務局から出された原案をチーム会議で議論し、修正して成案を作る。