新福岡空港に関する市長への公開質問状

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 18日(水)、「新福岡空港ストップ連絡会」は市長に新福岡空港に関して公開質問状を出しました。これまで県と市は新福岡空港調査会をつくり、12億円をかけて「新福岡空港基本構想」を昨年4月に公表し、新宮沖が最適と主張してきました。昨年知事選挙に今里元九大教授が立候補を表明したことを受け、麻生知事は知事選挙対策として新福岡空港について「国の調査に任せる」と新宮沖に空港建設することにこだわらないと表明しました。この選挙対策としての論点はずしは、これまで税金を使って調査してきたことは何だったのか、知事の政治家としての資質が問われる行為です。ちなみに、国は「1、現空港の有効活用、2、近隣空港との連携、3、新空港建設も含めた抜本的な機能向上の3つの方策を検討するとしています。
 ところが、山崎市長は、県の姿勢が変わるやいなや、「奈多沖に新福岡空港建設」を主張し始めました。しかし、この「奈多沖に新福岡空港建設」案は空港調査会では廃案になったものです。いまどうして廃案になった「奈多沖に新空港建設」なのか、また、空港調査会の副会長として「新福岡空港基本構想」策定に関わったにもかかわらず「奈多沖」を主張するのかその政治的責任を問いました。
 山崎市長が「奈多沖に新空港建設」を主張する背景には、銀行でさえ融資を渋る失敗が明らかな人工島建設を進める意図が見えます。人工島の土地処分を円滑に進めるためには鉄軌道の導入か不可欠といわれており、人工島に地下鉄をつなぐ計画を進めています。しかし、いま計画では元々利用者が少ない上、西鉄宮地嶽線の改良で単線であるため利用者がのびず、多額の借金を生み出すと思われます。複線化するためには国の補助金が必要、旅客数を増やす上でも奈多沖に新空港を着く必要があると考えているようです。
 いずれにしても必要がない新空港と破綻が明らかな人工島をドッキングして、大型公共事業を進めようとする福岡市は問題です。川崎市は、市民のアンケートを採り、財政状況が改善するまで地下鉄の工事着工を一旦5年間延期するとしました。市長は、5年賀は中止も含めてあると表明しています。福岡市も、人工島は中止して、北海道の時のアセスのような仕組みを作り、市民を含めた第三者機関を設置して、抜本的な見直しが必要です。

福岡空港のあり方についての公開質問状