第4委員会報告

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2005年11月30日(火)
議案:東区名島台地区におけるマンション建設反対の請願審査

 今回の請願審査は、香椎副都心土地区画整理事業における名島台地区に隣接する住宅地に500mに及び屏風のように10棟もの高層マンションが建つことに反対する請願の審査である。この請願は当然のものであり、デタラメな用途指定を行った福岡市および無責任な土地処分を行った都市整備機構責任が最も大きい。また事業者も自己の利益しか考えず、地域を無視した計画を進めていることにも問題がある。
 土地基本法、国土利用計画、都市計画補の基本理念には「公共の福祉を優先」し、「健康で文化的な生活環境」を形成することが述べられている。また土地を投機の対象にしていいけないとしている。ところが、当初近隣住民には戸建て住宅が建築されると説明してきたにもかかわらず、都市整備機構は用途指定を変更し、高層マンションが建てられるようして土地を高く売り、隣接する住民に対して無責任な行為を行っている。用途指定変更の説明が十分でなかったことはもちろんだが、そもそも屏風のように10棟ものマンションが建ち並ぶような事態は容易に分かっていたにもかかわらず、このようなことを許した福岡市の都市整備局の責任、そして金儲け主義に走る都市整備機構の体質が問題である。なおかつ住民が反対運動を始めても、その反省がない、こんな福岡市政は許されない。
 
 請願審査で、今回の10棟もの屏風のように壁をつくるマンション計画が補の基本理念に則った街づくりなのか、本当にいい街づくりなのかと私が問うたが、市は当然のごとく決していい街づくりであると答えられなかった。他の委員からも、都市整備局の金儲け体質が指摘され、監督指導しなかった市の責任、またマンション入居者と住民とのコミュニティ形成の問題が指摘された。私は土地利用そのものを抜本的に見直すよう求めた。他の委員からも当初説明していたように、戸建て住宅にするよう、都市整備機構に買い戻しさせるよう求められた。また住民に対する説明が十分でなかった答えているが、説明をキチンとすることは当然であるが、それ以前の問題としてこのような計画を許したことにある。
 香椎副都心計画が本来良好な街づくりを目指しているはずのものが、金儲けのためにデタラメな開発が進められていることは市の責任である。既に2棟が完成し、3棟目が建設されている。残り7棟について計画変更させる必要がある。地元でもねばり強い運動がある。今回の事例を放置すれば、今後金儲けのためにひどい都市計画・開発が広がると考えられる。今後も徹底して無責任な都市計画を行う市と金儲けに走る都市整備機構の責任を追求する必要がある。