7月10日(木)市民説明会、説明にならず

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 福岡市は6月9日に病院事業運営審議会の答申を受けました。答申はこども病院が現地以外に移転した場合の検討であること、更に移転地については市民に説明するように求めたことが附されています。この答申を受け、7月5日(土)に患者・家族の方に対する説明会が行われました。説明会は1時間延長されましたが、質問に答えることができず、17日(木)に改めて市長が出席して説明することとなりました。
 10日に行われた市民に対する説明会には280名ほどが参加し、関心の高さが表れていました。この場でもこども病院の人工島移転に対する批判が相次ぎ、時間延長しましたが市は十分に説明できませんでした。
 市から従来どおりのせつめいがなされました。
 ・現地立て替えは時間がかかる、費用もかかかる、狭い、
 ・周辺を検討したがは地価が高い、六本松は朝夕渋滞がある(人工島も既に渋滞がある)
 ・人工島は土地が安く、広いということで適当とした。
 福重こども病院長の現状報告
 ・老朽化が進んでおり、立替が急がれる
 ・小児科医、産科医が減っている現状とスタッフの充実のための対策が必要
 ・医療環境整備のために広いところが必要
 竹内市民病院長の現状報告

 その後、質問を受け、市が答えました。

 こども病院長が説明した現状と人工島移転は関係ない話しです。何故人工島なのか、説得力がある説明はありませんでした。会場から出された質問については答えきれないままに終わりました。以下、会場からの質問です。

・ヘリポートが必要というが、人工島上空は福岡空港の特別管制空域で、緊急時に待機させられ役に立たないのではないか。
・用地が3万㎡必要というが、駐車場9千㎡が必要なのか。地下にするか立体化すれば3万㎡は必要ないのではないか。
・利便性が悪いということの重要な意味を理解していない。利便性が悪くなると患者・家族の負担が重くなる。緊急時に手遅れになる。医師や看護師なども通勤が厳しくなるといわれている。
・市内の産科医として、人工島に移転すれば緊急時には患者を遅れなくなる。また、利便性が悪いと利用者がヘリ、確実に赤字になる。高度医療だけではやっていけない。
・当事者が参加しない検討はおかしい。
・市長は公約違反。博多港開発救済にこどもを犠牲にした人工島移転はやめるべき。
・独立行政法人化など様々な問題があり、テーマ毎の検討の場を作って欲しい。

市長の参加求める声がありましたが、時間を延長してものの、あとは質問を出せば答えるということで終わりました。今回の説明会は単なるガス抜きでしかない、極めて市民を馬鹿にしたものでした。