吉田市長は住民投票条例を否定

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 10月31日(金)に有効署名30,545筆をもって「福岡市立こども病院の人工島移転の是非を問う住民投票条例案」が本請求され、11月11日(火)昨日議会運営委員会が開催されました。議会は18日(火)10時から本会議開催され議案提出、本会議終了後に常任委員会、19日13時本会で採決となりました。18日の本会議では、市長が意見を付して「住民投票条例案」を上程し、条例請求者が意見陳述、その質疑となっています。吉田市長は「住民投票条例案」について「病院の説明場所に関し、様々な機会で市民に説明し、広く意見を伺った。議会で十分に審議し、移転の先用地取得に関する議案は9月議会で議決を得た。」として、「住民投票条例は必要ない。」という意見書を明らかにしています。吉田市長は説明をしてといっていますが一方的な説明をしただけで、様々な質問や意見にキチンと答えていません。これで説明責任を果たしたと言えるでしょうか。
 既に出されいる人工島への移転反対の署名は17万人にもなっている事実、「住民投票条例案」直接請求の署名は有効署名数30、545筆の重みを市長はどう捉えているのでしょうか。患者・家族への説明会、市民説明会での質問にはキチンと答えていないにもかかわらず説明したという市政は、説明責任を果たす姿勢が見られません。病院運営と場所とは不可分の関係にあるにもかかわらず、病院事業運営審議会には移転先について諮問せずに病院運営だけを諮問するという、一体何のための諮問だったのでしょうか。
 10日(月)に開催された福岡小児科医会では、委任70名(過半数は移転反対に委任)、49名出席、人工島移転反対の決議に賛成は33名、反対2名、棄権14名でした。昨年来多くの小児科医や産科医が人工島移転に反対しており、今回の小児科医会での大多数の小児科医が反対している事実を市長はどう捉えているのでしょうか。吉田市長は「聞きたかけん」と市民の意見を聞くとしていますが、単なるポーズでしかないことが今回の「住民投票条例案」に付した「住民投票条例案は必要ない」という意見が如実に示したいます。一昨年の市長選挙では多くの市民が「山崎市政と変わって欲しい」という意思で吉田市長が選ばれたにもかかわらず、山崎市長と変わらないばかりか、当初からこども病院を人工島移転に移転させることを前提に検証検討を行い、市民をだましてきたことは極めて悪質と言えます。市議会は市民の声をキチンと聞き、誤りがない判断をすべきです。