東日本大震災の瓦礫瓦礫受け入れ中止を

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 いま東日本大震災で生じた瓦礫処分が大きな問題となっています。福岡市でも、5月に環境省から瓦礫受け入れの打診がありました。福岡市は前処理した1m以下の可燃性ゴミは180トン、1mを超えるものは30トンを償却可能、電気製品など12トンは破砕して埋め立て処分可能と答えています。現時点では受け入れそのもは応諾はしていません。全国的には、環境省の打診に受け入れ可能と返事している自治体は4月時点で572自治体あるが受け入れた自治体はないと言うことです。

 瓦礫の受け入れは放射能を新たに拡散させることに問題があります。左図のように、文部科学省の土壌汚染調査の結果を見ると、広く放射能汚染が広がっていることが分かります。環境省が陸前高田市の災害廃棄物を調査した結果は1kg当たり木質69、紙類38、繊維類1,480、プラスチック510、わら177、細塵(5ミリ以下)134ベクレルとなっています。環境省は災害廃棄物の構成から筑前高田市の災害廃棄物は1kg当たり147ベクレル、焼却すると飛灰は4,895/kgと推定しています。また同じような宮古市の調査では細が廃棄物を所客すると2,115ベクレル/kgとすいてしており、8,000ベクレル/kgを大きく下回っているとして、埋め立てができるとしています。

 どこの災害廃棄物を受け入れることになるか分かりませんが、搬出時のチェックを放射線量線量で量るのか、放射能量で量るのか、受け入れてどの時点で量るのか、焼却時の排ガスの管理、焼却灰および飛灰の管理、輸送中の管理、処分場も遮断型も、管理型も決して安全ではありません。とても安全に管理できるとは考えられません。

 福岡市は焼却場周辺の住民の了解がまず必要と言っていますが、市民全体の問題です。市民からは瓦礫受け入れをやめるよう議会に請願が出される予定です。私も議会で瓦礫受け入れを辞めるように求めます。先日宮崎市が瓦礫受け入れを拒否することを決めたことが報道されました。岐阜県下呂市も受け入れ拒否を表明しています。

 国は本来放射性廃棄物として処理しなければいけない災害廃棄物を一般廃棄物して処理させようと法律を変えました。8000ベクレル/kg以下の焼却灰は一般廃棄物として遮断型処分場に埋め立て処分を、8000~100,000ベクレル/kgの焼却灰や飛灰はコンクリートで固めて管理型処分場へ、100,000ベクレル/kgは放射性廃棄物として扱うというものです。これはきわめて危険なことです。災害廃棄物を焼却することで放射能は排ガスとして拡散し、焼却灰や飛灰に含まれるセシュウムは水溶性であるため、地下水や河川を汚染する恐れがあります。

 最も怖いのは内部被曝です。しかも低線量の被爆ほど影響が大きいとペトウカウ博士が指摘しています。(ペとか宇高か)最も危険なことはこどもや胎児、これからこどもを産む若者たちへの影響です。微量だからと侮ってはいけません。秘本全国が放射能に汚染されている現状では、できるだけリスクを減らすことが必要です。瓦礫受け入れはやめさせましょう。

毎日新聞の報道
 「東日本大震災で生じた廃棄物の受け入れについて、宮崎市の戸敷正市長は7日の市議会で「将来にわたって安全と確認できる状態ではなく、受け入れは困難だ」と述べた。環境省は廃棄物から放射性物質が検出されても、基準値以下なら安全な処分が可能としているが、市側は「国のサンプリング調査は件数が少なく、根拠に乏しい」と判断した。」