9月議会報告

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2018年9月議会報告

主な議案

9月議会の主な議案は➀7月豪雨災害の復旧に関する補正予算、➁6月18日大阪地震の際に高槻市の小学校のブロック塀が倒壊し児童が死亡したことを受けて、全学校施設や公共施設の緊急点検及び補修、詳細点検の調査委託費の補正予算、➂G20開催の準備費に関する補正予算、➃資財及び労務費の上昇による工事契約の変更、➄西中洲樋口建設の廃業により契約を変更した専決処分、⑥議員提案の福岡市観光振興条例案(宿泊税の制定)でした。

 

議案質疑

1,補正予算案の内施設保全推進費委託料について

公共施設のブロック塀の調査に関する委託費に関連して、アセットマネジメントの視点から以下の質問をしました。塀は施設と一体のものであり、施設の利用目的や利用形態によって設置の有無や形状が異なることになります。屏の管理の問題は施設管理の問題でもあり、公共施設も補修等の管理情報がなければ適切な予防管理が出来ず、長寿命化にも支障を来します。公共施設の管理は各局でなされていますが、公共施設毎の枝番号をつけて補修・点検情報を記載した管理台帳が必要と考えます。また、将来の人口動態や施設の利用状況を把握し、施設の転用や統合・廃止が出来るようにすべきです。議案には反対しませんでしたが、財政局として補修・点検、人口動態・将来推計、利用状況等を記載した建物管理台帳を造り、一元的に管理することを求めました。

 

2,議案第171号工事請負契約の一部変更について

百道小学校の体育館改修に併せて公民館及び老人いこいの家が移設されています。公共工事では物価スライド条項として資材や労賃の上昇があれば契約を変更することが出来ます。今回の工事ではスライド条項が適応され契約変更が議案になっています。そこで、契約編に主な衣適正な賃金が市貼られることを確認することを求めました。

建設労働者に適正な賃金を支払うことは、将来不足すると考えられている建設労働者の育成とともに福岡市の経済活性化に大きく寄与します。スライド条項適用したならば、労務単価はいくら上がったのかを確認していなければ、労働者はいくら受け取ることが出来るのか分かりません。また周知も出来ないし、確認のしようもありません。川崎市では公契約条例を作り、事業者に現場でポスター掲示やチラシを配布して労務単価がいくらかを周知を義務づけ、一人親方を含め末端まで適正な価格を支払っているかを賃金台帳で確認しています。議案は反対しませんでしたが、末端の建設労働者まで全ての建設労働者に適正な賃金が支払われ、それを確認するための措置を講じるよう求めました。

 

3、議員提出議案福岡市観光振興条例案について

福岡市は保健所設置自治体であるにもかかわらず、しかも民泊の80%以上は福岡市で開設されているにもかかわらず、民泊に関する業務をしていませんし、条例を制定し静穏な市民生活を確保する措置も執っていません。また、県でも宿泊税を検討していますが、市は県との協議もしていません。このような市の姿勢は市民に責任をもって環境行政を進める姿勢とは考えられません。また、県内の宿泊者の5割以上は福岡市に宿泊しており、宿泊税を福岡市が独占することは近隣自治体との均衡ある発展阻害することになりかねず、県及び近隣自治体との協議をする必要があると考えます。このように、県及び近隣自治体との今日がなされていないこと、福岡市の責任ある観光行政が見えないことから、観光振興条例を作るには時期早鞘と考え反対しました。

 

<西中洲樋口建設問題について>

西中洲樋口建設の社長が昨年(2017年)5月に暴行事件を起こし、今年1月に傷害罪として罰金刑が確定しました。このことは建設業法で建設業を営むことが禁止されることになっています。ところ仁科買う樋口建設は法で定められ期限を2週間遅れて5月21日に県に廃業届を提出し、福岡市はその事実を知ったのは6月25日としています。福岡市は指名停止処分6月25日にしています。しかし、西なす樋口建設は南部清掃工場の解体工事、下山と市営住宅の建設工事、および福岡市施設整備工による人工島小学校建築工事のJV](共同事業体)に参加しており工事を継続していました。また人工島の総合体育館のPFIのSPCの構成員であり、総合体育館の建設にも係わっていました。市は全てに事業を再入札するに工期の遅れによる市民絵の影響や他の事業者への影響を鑑み、西中洲樋建設にJVからの脱退を求め、西中洲樋口建設は7月25日に3件の工事においてJVから脱退し、総合体育館のSPCからの脱退の準備をしているとしています。

そこで問題なのは下山門市営住宅建設工事の契約議案は社長の有罪が確定した後の2月に議会で契約議案として可決されていたことです。まさに議会としての面目はなく、市がなぜ把握できていなかったのか大問題です。加えて、県に廃業届を出していたことが1ヶ月後にしか分からなかったことは、滋賀県との二条的な関係が極めて弱いことにあり、宿は税に見られるように問題です。加えて、西中洲樋口建設の行為は義気を愚弄し、市民を愚弄するものであり、厳しく罰すべきですが、実質的なペナルティは何も科されていません。この様な経緯を見ると、西中洲樋口建設が高島市長のパーティ券を売っており、市長との親しい関係が忖度させて事業を継続させ、ペナルティも甘いものになったのではないかという噂も否定できないと感じます。

高島市政になって、中央保育園問題、給食センター建設を巡るアスミオとの不明朗な契約、水上公園の利便施設建設を巡る西鉄との不明朗な契約、など都市の成長の陰で起こるダーティな市政の一つが今回の西中洲樋口建設問題と言えます。

一般質問

1、土砂災害警戒区域の災害復興支援について

福岡市における土砂災害警戒区域は1,790ヶ所、うち土砂災害特別警戒区域は1,547ヶ所指定されています。平成30年3月末時点で,イエローゾーン内の戸数は27,087戸であり,そのうち,レッドゾーン内には4,311戸あります。今回の豪雨で被災した人家戸数は,イエローゾーン内は5戸,レッドゾーン内は0戸でした。応急措置としてブルーシートや土のうを設置し,被災された方に対し一時的な避難場所として市営住宅を無償で提供されますが,災害見舞金の支給や災害援護資金の貸付などは一定規模の大規模な災害でなければ対応されません。土砂災害防止法では災害対策についての助成はレッドゾーンにおいてのみ移転勧告を受けた方には移転にかかる費用の一部を補助、土砂災害防止対策の費用の一部が補助されますが、原則自己責任となっています。

超高齢社会を迎え、高齢の被災者が増え、高齢の被災者自身が対応することは難しくなっており、災害が日常化することが懸念される今日、大規模災害でなくても高齢者世帯の被災者復興支援がこまめに出来るシステムが必要です。また、小規模の災害も頻発することが想定され、被災者の復旧について個人の経済的能力だけでは限界に来ています。災害列島となった今日、市としての150万市民の助け合いとして、公的保険やボランティア派遣のシステムを検討することを求めました。

 

2、市民活動の支援について

先日「賞味期限が迫ったり、販売の規格に合わなかったりした食品を無償で提供するフードバンク活動が広がっている。こども食堂などの支援に繋がり、協力する企業も増えている。」という記事が掲載されていました。また、食品ロス削減も社会的な課題にもなっています。福岡市において「フードバンク福岡」が立ち上がり、こども食堂や生活困窮者などに食品を提供しています。必要な人がおり、具体的に支援できる体制があり、その間をつなぐものが求められています。どしかし、福岡市はフード何区との連携・支援は考えていません。フードバンク及びこども食堂に関連した質問をし、地域の市民力が地域作りに求められていることを訴えました。市民活動を支援しつなぐことで、国も提起しているように、『「我が事ゴト・丸ごと」の・地域づくり』を進める必要があります。福岡市は市民の善意に頼るだけでなく、フードバンク、こども食堂、居場所づくりなど、いわゆる社会資源間の連携の支援と市民活動が持続できるよう地域コーディネーターの配置と、市において縦割りの構造に横串を刺す仕組みを作り、財政的な支援および制度的な支援をする体制を求めました。