今回の市長選挙は結果として髙島市長が再選されました。しかし、投票率および獲得投票数を見ると、有権者125万人の信任を得たといえるのか疑問です。今回の選挙の争点は明確であり、「都市の成長」に前のめりとなりになっていることに対する市民の評価です。人工島事業、「天神ビッグバン」、「ウォーターフロント開発」、ロープウェイ構想と都市開発に財源を優先的に使い、市民生活については子育て支援や障がい者支援などの安倍政権が政権維持のために行っているメニュー以上はしていないことに対する評価です。
いま急がれるのは、格差や貧困の拡大を抑制するための施策、若者支援、高齢者支援です。若者の多くは奨学金返済や非正規雇用による低所得で苦しんでいます。そのため結婚ができない、結婚しても希望する子どもを産めない若者が増えています。地域では超高齢化が進み独居高齢者も増え、他方地域に支える若者も減っており、地域での助け合いをどのように作るのかが大きな課題です。このような課題を解決するには、企業誘致や都市開発に優先的に財源を使うよりも、人への投資を優先することです。
残念ながら髙島市政が継続されることとなりましたが、地方自治の本旨である「住民の福祉の増進を図る」市政を実現することが求められています。私は今後とも「都市の成長」から「人への投資」に重点を移す「住民の福祉の増進を図る」市政の実現に全力を尽くします。