はじめに
7月の参議院選挙で自民・公明政権は参議院でも過半数を割り、石破政権から高市政権になりました。立て続く自公政権の敗北は、自民党の統一教会との癒着と裏金問題に対する国民の怒りでした。公明党は政権与党から離脱し、高市政権は日本維新の会と新たな連立政権を組みました。新連立政権は、政治改革の議論を、国民が問題としている裏金問題・政治資金問題ではなく議員定数削減にすり替え、政治を混乱させる事態となっています。政治不信を解消するために企業団体献金を禁止をすることが急がれます。
実効ある物価対策を
今急がれることは、物価上昇で困窮する国民生活を支えること、年々気温が上昇し熱暑や風水害が激甚化している気候危機対策です。ウクライナ戦争によるエネルギー資源などの高騰と、円安が進んだことで急激な物価高騰を生じています。地価と株価が上昇していますが、円安による日本買いによるもので、実体経済とは乖離しています。円安の是正が物価上昇や経済の正常化を進めます。賃金を上昇させる為には、企業の内部留保を人へ投資させることが重要です。
気候危機対策が急務
気候危機対策は一刻の猶予も無い状況です。今年の夏も一段と気温が上昇し、洪水や突風・竜巻などの気象災害が激甚化し、農業や漁業に甚大な被害・影響が出ています。気候危機が深刻化する中で、米国トランプ政権は気候危機を否定し化石燃料の使用を進めています。米国のこの動きによって、国際的にも地球温暖化対策が遅れており、日本政府は国際社会に積極的に気候危機対策を働き掛けて行くべきです。原発ではなく、再生可能エネルギーを進め、地球温暖化ガスの削減、森林の保全や都市緑化の推進、更に気候危機に適応していく農業や漁業に支援強化が必要です。
民主主義の危機
今回の参議議員選挙では参政党が躍進するなど排外主義が広がっていることに民主主義の危機を感じます。排外主義が広がる背景には、「失われた30年」と言われるように長期に亘る経済の低迷と賃金の低迷、物価上昇による生活苦に加え政治不信、更に円安による日本買い・インバウンドの増加にあります。また、都知事選、兵庫県知事選、参議院選など選挙において、SNSを使った偽情報や誤情報によって選挙結果が大きな影響を受けています。私たちは冷静に社会の動きを見ていく必要があります。
平和の危機
これまで自公政策は戦争政策を進めてきました。高市政権は防衛費を更に増額し、沖縄・南西諸島だけでなく全国規模で基地化を進めています。武器輸出規制の規制緩和を検討、「非核三原則」を見直し「核持ち込み」を検討する動きを見せるなど、戦争政策を加速させています。台湾有事の失言は高市首相の本音であり、日本を危機に向かわせるものです。
暮らし、気候危機対策、民主主義、平和を守る為には「市民の力」が問われています。
1、令和6年度決算と課題
- 一般会計の実質収支は、94億円の黒字、特別会計は、43億円の黒字。
- 企業会計 モーターボート競走事業、下水道事業、水道事業及び高速鉄道事業においては、前年度に引き続き、単年度損益が黒字。
- 市債発行残高(市の借金)は減少、しかし金利上昇の負担増が懸念される
市債発行残高は減少していますが、令和6年(2024年)末で1兆7,680億円余あります。また毎年2,000億円程度の借り換えが行われています。日銀の政策金利はゼロ金利から現在0.25%の上がっており、更に0.75%上げる見通しとなっています。政策金利の上昇に併せて銀行の貸出金利は上昇し、これまでの低金利の状況とは大きく変わることになります。金利が1%上昇すると借り換え分だけでも利払いが20億円増加、今後の起債の金利も上昇していくことから、借入金利による財政負担が大きくなります。経済成長優先の投資の在り方は見直す必要があります。
1)過剰な不動産投機による無秩序な開発で住環境や教育環境が悪化
市税の中核をなす固定資産税・都市計画税は地価の上昇と開発優先の政策により増え続けています。市税収の増加は喜ばしいことですが、経済成長を優先し都市の成長をコントロールが出来ていないことは失政と言えます。地下鉄やバスなど交通の利便性が高い地域で住宅開発が進み、住環境の悪化と大規模校が増え続けています。過大規模校では、教室やトイレが不足する、運動場の利用が制限されるなど児童生徒に大きな負担をかけ続けています。神戸市は都心部の住宅建設を規制しており、戸田市や西宮市では学校の児童数受け入れ可能状況に併せて住宅建設をするように開発事業者を指導しています。福岡市も学校の受け入れ可能な範囲での住宅開発するように規制・指導をすべきです。
過大規模校数の推移(31学級以上の学校、福岡市は適正学級数を12~24学級としている)
|
|
2010年 |
2015年 |
2020年 |
2022年 |
2023年 |
2024年 2025年 |
|
小学校 |
7 |
10 |
14 |
20 |
22 |
23 25 |
|
中学校 |
0 |
0 |
0 |
6 |
6 |
6 7 |
※小中学校の児童数は一時減少していたが、近年微増しているもののピーク時よりも少ない。
2)福岡市の緑は大丈夫か。気候危機対策及び都市景観形成にもっと力を入れるべき。
①セントラルパーク構想は見直しを
福岡市は今年度から住宅都市局の名前を住宅都市みどり局にしました。しかし、セントラルパーク構想推進において、福岡城址を観光地に整備するために、無かった天守閣の遺構調査・建設準備を進め、城郭や石垣が見えやすいように大木を次々と伐採しています。城址の石垣に除草剤を使いコケや植物を除去するなど、生態系を無視し、歴史的景観を破壊しています。
明治以降は陸軍の施設、戦後は競技場や球場、中学校や病院が建設されましたが、築城400年以上を経て里山としての植栽も残されています。2021年の議会での私の質問に、住宅都市局長は「福岡城址における舞鶴公園については、利用者の安全面などからやむを得ず伐採した高木が過去5年間で98本ございます。なお、緑化率については、著しい変化がないと見込まれるため調査は行っておりません。」と答えてます。生態系の調査や大木の管理などほとんどなされないまま、観光地として緑地を破壊しているのが今の福岡市の政策です。セントラルパーク構想の見直しが必要です
②「福岡市みどりの基本計画」に本質的問題がある
気候危機が深刻化する中で、都市の気温上昇を抑えさせ、都市における二酸化炭素削減を進めるためには都市に森が必要です。二酸化炭素の約半分は都市が排出しています。しかし、福岡市は世界の潮流を踏まえていないし、気候危機に対する緊張感がありません。
福岡市は、今年「みどりの基本計画」を改定しました。改定に当たって、緑被率を求める時に世界の潮流である樹冠被覆率を採用していません。樹冠被覆率は土地の面積に占める樹木の樹冠(枝葉)が覆ってる面積の割合。言い換えれば樹木が日陰を作る割合です。同じ緑地でも、芝生や草原は照り返しを防ぎ地面の熱蓄積を和らげますが日陰は作りません。芝地や草原における気温と樹木による日陰のある場所では大きく異なり、日陰がない場所は気温が高くなります。都市を冷やし、熱を蓄積しないためには樹冠被覆率が大きな意味を持ちます。しかし、「福岡市みどりの基本計画」では樹冠被覆率を採用しておらず、根本的な問題があります。樹冠被覆率を基準に都市緑化に関する計画が立てられるべきです。
また、福岡市の調査でも街路樹の本数も減っています。更に、街路樹の剪定は多くの枝を切る強剪定が行われており、樹冠被覆率が減少し街が暑くなる上、景観も悪くなります。福岡市の緑被率の計算では水面が含まれ、樹木の有無に関係なく公園や公共施設の面積をそのまま緑地扱いにしていることも問題です。
3)貧困削減対策と格差是正対策が必要
福岡市は経済成長を続けていますが、貧困と格差は広がっており、福岡市としての対策が必要です。右図は正規雇用の比率の比較です。福岡市の正規雇用率は全国平均よりも低く、2022年では2.9%低い。2022年の福岡市の非正規雇用は39,6%で、相変わらず多い状況です。
右図のように、物価上昇に賃金上昇が追い付かず、実質賃金はマイナスとなっています。他方、企業の内部留保(企業の貯金)と株主配当の額は増え続けていますが、企業の労働分配率(利益の内労働者に支払う割合)は減少し続けています。企業は利益を上げていますが、労働者への賃金は増やそうとしていません。また、金融資産を持つものと持たないものの格差が広がっています。企業は内部留保や株主配当を引き下げて、賃金の引き上げや設備投資に回すべきです。
福岡市の企業の99.7%が中小企業であり、就労者の84.4%が中小企業です。福岡市を支える中小企業と中小企業で働く多くの市民の賃上げが出来るよう、大企業優先ではなく、地場中小企業の支援が重要です。また、福岡市は専門職の会計年度任用職員を正規職員にする、PFIや指定管理制度を直営事業にする、公契約条例を制定して賃金の底上げを図るなどすべきです。
生活困窮世帯で就学支援を受けている就学援助児童数は、全国平均は2023年度で13.66%となっています。福岡市は全国の傾向と同様に近年減少してはいますが、小学校で20.4%、中学校で22.6%と全国平均に比べ約1.6倍と高い状況です。
また、福岡市の就学援助基準は世帯収入が生活保護基準の1.25倍としています。国の調査によると生活保護費を基準にしている自治体(全体の約8割)のうち、1.2~1.3倍としている自治体は全体の6割弱ですが、1.3倍以上の自治体は2割弱あります。基準を引き上げて対象者を増やす、修学旅行の支援など対象事業を増やすべきです。
※公契約条例とは、福岡市が契約する工事や委託事業について、国の設計労務単価に準じた額などを参考とした最低賃金を契約の条件とする条例。九州では直方市が制定している。
4)ようやく9月から学校給食を無償化。国は来年度から全国で実施。
これまで多くの市民が求めてきた学校給食の無償化がようやく今年9月から始まりました。国は来年度実施に向けて実態調査を行い課題を整理しています。文部科学省の調査によると、令和5年(2023年)9月1日時点で1794自治体の内722自治体が学校給食の無償化を実施しており、自治体の取り組み・住民の無償化を求める運動が国を動かしました。
学校給食の無償化から更に一歩進め、子どもの健康と地域の農業を支える、地産地消のオーガニック農産物を食材にする取り組みをしている自治体があります。千葉県いすみ市では市内の農家と提携して無農薬米を学校給食の食材にしています。国も有機農業の拡大を進めており、学校給食の食材にすることも進めています。福岡市では学校給食の食材として地産地消を進めていますが供給量が十分でなく、福岡都市圏に視野を広めて有機農業農家と提携し、オーガニック給食の実施を検討することが必要と考えます。更に保育園の食材などにも広げることを検討すべきです。
その他、夏休みなど長期休暇時に給食の提供を始めている自治体や朝食を提供している自治体があり、福岡市も検討すべき課題です。また、保育園等の副食費は有償となっており、無償化することや、3歳児未満保育費の無償化も課題です。
5)12月議会で、福岡市の物価対策を決定。
政府の物価対策として重点支援地方交付金を拡充され、自治体の判断で生活支援がされることとになりました。福岡市は「お米券」配布は経費がかかりすぎるとしてやめます。支援策は
- プレミアム商品券の発行支援、
- 下水道料金2ヶ月分を全額免除、
- 市内介護施設、障がい者施設等に対して、電気代・食費の価格高騰相当分を助成、
- 市内保育所等に対して、電気代の価格高騰相当分を助成、
- 市内中小企業者等に対して、光熱費等の価格高騰分の一部を助成(補助率1/2、上限60万円)、
また、国の法定受託事務(国の代行事務)として、物価高の影響を強く受けている子育て世帯を支援するため、0歳から高校3年生までのこどもたちに1人当たり2万円の物価高対応子育て応援手当を支給することとなりました。
プレミアム商品券は一部小売り事業者の支援になったと考えられるものの生活困窮者には利用できず、真に困窮する市民の支援にはなっていません。生活困窮者支援として、フードバンクの取り組みや子ども食堂などの支援強化、就学援助の対象者の拡大と支援内容の拡大が必要です。
6)災害対策は十分か検証が必要
猛暑が続いた今年度の気候は異常ではなく日常化しており、地球温暖化は「地球沸騰」と言われる状況になっています。気象庁の予測では、猛暑日は増え、台風は大きくなり、極端な大雨が増える一方、雨が降る日は減少するとしています。短時間集中豪雨による浸水被害が多発しており、都心部や中小河川流域での浸水被害が顕著となっています。流域治水(右図)を進め、建物の地下に雨水貯留タンクを設置して雨水利用する、建築物の屋上や駐車場等に一時的貯留機能を持たせるなど流出抑制の街の構造が必要です。しかし、整備が十分とは言えません
また、福岡市の中心部には警固断層があり、2005年に北半分が動き、震度6弱の西方沖地震を起こしました。しかし、南半分の断層は動いていないので、今後地震が起こる確率が高いとされています。警固断層地震に備え、家具の転倒防止対策や水・食料品などの備蓄をしておく必要があります。市は更に耐震診断と耐震補強を推進し、加えて室内設置の耐震シェルターの助成などを行うべきです
日頃から災害時に備えて避難バッグの用意、避難経路の確認、家族との連絡方法を事前に確認しておく、市は要援護者の避難支援体制や避難場所での備蓄品の確保が必要です。国の調査によると避難場所での備蓄品が不十分な自治体が多いとの報告があります。福岡市においても点検が必要です。避難場所となる学校の体育館の空調については整備が進められています。
アジア美術館の拡充先に警固公園地下は不適当
アジア美術館の拡充先について、警固公園地下を選定しています。川崎市市民ミュージアムの地下収蔵庫に大量の雨水が流入し、甚大な被害を受けています。短時間集中豪雨対策として、警固公園地下駐車場は雨水貯留池として活用し、アジア美術館の拡充地とすべきではありません
2、2025年福岡市議会の動き
1)「こども誰でも通園制度」実施に向けて条例の改正 2月議会
子育て支援政策として、就労していない家庭でも理由を問わず保育園等を利用できる「こども誰でも通園制度」が令和8年(2036年)から始まることに併せて条例を改正。保育園などに通わないこどもは他のこどもとの接触が少なく、発育に課題が生じる危惧があることや、核家族化で孤独感など親のストレスがたまり易いなど、こどもの発育や子育ての負担が指摘されていました。福岡市は令和6年(2024年)度からモデル事業を実施しています。
○生後6か月から2歳までの保育所や幼稚園、認定こども園などに通っていない子どもを対象。
○週に1回程度、1日当たり4時間以上(月最大40時間)。
○実施事業所は現在40カ所。保育所、幼稚園、認定こども園など。
○利用料金は1時間当たり300円(250円以下の事業所もあり)。他に給食費、雑費が必要になる場合があります。(生活保護世帯・住民税非課税世帯等には減免があります。)
2)プラスチックの分別収集に向けて条例改正 6月議会
これまで他の自治体ではプラスチックごみの分別回収をしていましたが、福岡市はしてきませんでした。世界的にマイクロプラスチックによる環境汚染や海洋生物などがプラスチックをエサと間違えて誤食する被害が深刻になっています。プラスチックを燃やすと二酸化炭素を発生し、有害ガスやダイオキシンなど有害物質を環境に排出します。また、環境中に放置されれば、マイクロプラスチックになり、プラスチックに使われている有害な添加剤などが溶け出し、水や土壌を汚染します。プラスチックの環境汚染対策の基本はプラスチックの使用量と生産量の削減です。
福岡市では令和9年(2027年)2月からプラスチック分別収集します。実施に向けて福岡市では地域を指定してモデル事業を実施しています。
○家庭系ごみ処理手数料
回収袋代 22円/45L 12円/25L
○プラスチックだけでできているもの
金属やゴムなどが付いているものや電池を含んでいるものは不可
汚れがひどいものは不可
○一辺の長さが50cm未満のもの
3)プレジャーボート違法係留問題・隠蔽体質の市政 9月議会及び12月議会
プレジャーボートなど小型船舶の違法係留が長年問題となっていました。福岡市では1999年4月に漁港管理条例を改正して、7漁港の内、1漁港で小型船舶の係留を認めることになりました。しかし条例改正当時から、6漁港では今年報道で明らかになるまで26年間違法係留をさせていました。近隣には民間係留施設がありますが、係留費が高いため民間施設を利用せず漁港に安い係留費で違法係留していました。また、市も条例改正時から26年間漁港で違法係留をしていることを認知しており、議会でも違法係留についての質疑がありましたが、事実を隠してきました。
福岡市は今年3月に起こった違法係留を巡る恐喝事件を機に実態調査を行い、有識者会議を設置してこの後の対策を取るとしてきました。その結果は、漁協の責任も市の責任も不明にしたまま現状を追認するものでした。実態解明するためには独立した第三者機関で調査をする、また議会に100条委員会を設置して調査をする必要があります。
3、平和の取り組みが必要
いま全国で自衛隊の基地機能が強化され、臨戦態勢が作られています。博多港は特定利用港湾に指定され、日常的に軍事利用が出来るようになっています。福岡空港は未だ米軍基地があり、米軍は福岡空港を自由に使えます。また、重要土地利用規制法が施行され、福岡空港周辺1km、那珂川自衛隊取水口周辺1km、背振基地周辺1kmの住民の情報は自衛隊に提供され監視されます。このように、私たちの生活は戦争に直面する状況が進んでいます。地方自治体は国の下部組織ではなく、住民の福祉の増進を図ることが責務です。戦前の様に国の戦争に協力すべきではありません。今福岡市は自衛隊に18歳・22歳の市民の名簿を同意もなく渡しています。これはプライバシーの侵害であり、戦争協力です。自衛隊に名簿を渡していない自治体もあり、福岡市は名簿提供を直ちにやめるべきです。
4、原発に頼らない安心できる社会を目指す
福島原発事故が起こって14年を経過しますが、事故を起こした原発は廃炉の見通しは今だ立っておらず、現在も「原子力緊急事態宣言」が続いています。ところが政府は事故がなかったかのように「安全神話」を広め、40年経過した原発を再稼働させています。原発の格納庫は中性子によって脆くなり、事故のリスクが高くなります。原発事故は他の事故とは本質的に異なります。原発は原爆と同じ仕組みであり、過酷事故が起これば放射性物質による長期に亘る環境汚染と健康被害を生じさせます。また、原発は被爆労働者なしでは稼働できません。命を犠牲にするエネルギーです。
電気は原発でなくても足りています。原発を稼働させて利益を得るのは事業者であり、私たちは一方的に不利益を強要される不公正なエネルギーです。原発に頼らない、再生可能エネルギー100%の社会を目指すべきです。
5、「責任ある積極財政」を提唱する高市政権はアベノミクスの検証が必要
アベノミクス(安倍政権の経済政策)は失敗であった。
- 異次元の金融緩和:ゼロ金利政策と日銀の債券購入で市場に溢れた資金は株と不動産投機及び金融市場への投機に。株価の高騰、地価・不動産価格の上昇、円安を誘導。設備投資や人への投資に行かず、物価上昇を招き、日本経済を低迷させた。
- 規制緩和:国家戦略特区における解雇指南や非正規雇用を拡大し、人を使い捨てする経済を加速、無秩序な開発による環境破壊、コストカットの経営でイノベーションを起こさなかった。
- 大胆な財政出動:国土強靱と称して無駄なダム建設や土建事業に投資、福祉や介護に投資せず国民に自己責任を押しつけ、教育や研究に投資せず、大学の法人化により基礎研究や人文学など稼がない学問を切り捨て、イノベーションを阻害し文化の劣化を起こした。
- アベノミクスの検証と円安の是正が必要:金融資産を持つ富裕層と輸出関連企業は為替差益で利益を得ているが、物価高騰による市民生活は困窮し、中小企業は厳しい状況にある。円安は国民生活を犠牲にし、経済を停滞させている。円安であっても輸出量は増えておらず、輸出管連企業は為替差益で利益を上げている。輸出量が増えていないため下請け企業の受注は増えていない。むしろ円安によって危機的状況にある。