ブルーインパルスの飛行に抗議します

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2023年7月24日

福岡市長 髙島 宗一郎様

ブルーインパルスの飛行に抗議する市民有志の会

ブルーインパルスの飛行に抗議します

世界水泳大会が7月14日から始まりました。世界水泳選手権福岡大会(以下、「世界水泳」)開催に併せて、前日13日の予行、開幕日14日に自衛隊の航空自衛隊ブルーインパルスが福岡上空をデモ飛行しました。福岡空港への民間航空機の航路と重なり160万人市民が住む街の上空を飛行することに命の危険を感じました。

 ブルーインパルスはT4戦闘機6機編成で自衛隊の航空ショウで飛行し、東京オリンピック・パラリンピックにもデモ飛行しました。スポーツ行事のために飛行する必要と必然があるのでしょうか。一方、宮古島自衛隊ミサイル部隊編成完結式にもデモ飛行をしています。戦闘機編隊でデモ飛行をすることには、兵器に対する私たちのアレルギーをなくし戦争を私たちの意識にすり込ませる危険があります。ブルーインパルス飛行は、自衛隊を市民にアピールするデモンストレーションなのです。

 いま岸田政権はこれまでの「専守防衛」の域を超えて、憲法に違反し、国際法で違法な先制攻撃となる「敵基地攻撃」能力を持ち、ミサイル保持や護衛艦改造の空母保有、武器輸出を行い「兵器産業」を育成すると公言しています。アメリカ軍との共同指揮の下、自衛隊が先兵として台湾問題に軍事的に介入し、沖縄・先島諸島を戦場にすることも視野に入れています。

繰り返します。ブルーインパルスのデモ飛行は私たちの日常に戦争を無意識のうちに入り込ませようとしているのです。「兵器産業」を育成することは継戦能力を高めるだけではなく、武器輸出し世界のどこかで戦争があり、武器・弾薬が消耗され、人の命が奪われていくことを意味します。日本がそんな国になっていいのでしょうか。人の命を経済成長の糧にしていいのでしょうか。

 福岡市は地方自治の本旨である「住民の福祉の増進を図る」に則り、戦争がない平和な社会を求める責務があります。ブルーインパルスの飛行は、民間航空機の航路と重なることや160万人の住民が暮らす街の上空を飛行することの危険性を鑑み、そして平和な社会を目指す市政として世界水泳開催に伴うブルーインパルスの飛行をさせるべきではありません。私たちは強く抗議します。

 また以下の点ついて速やかな文書回答を下記連絡先にお送りください。

  • ブルーインパルスの飛行について国及び福岡市のどの機関で提案され、どのように検討され、決定されたのか。その経緯を記した議事録等の文書一式の提出を求める。
  • ブルーインパルスが福岡市上空を飛行することによる危険の危惧をどのように検討し対策したのか。その検討の経緯が分かる文書一式の提出を求める。
  • ブルーインパルスの飛行にかかる経費について、その明細と国及び市の負担はいかなるものか。その負担金額が分かる文書一式の提出を求める。
  • 7月13日及び14日両日でのブルーインパルスの福岡上空の飛行ルートはどうだったか。そのルートと噴煙場所が分かる文書一式の提出を求める。