こども病院の人工島移転中止を求める請願を提出

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 3月6日(木)に3,138筆の署名をもってこども病院の人工島移転中止を求める請願を提出しました。天神、西新、大橋、香椎で街頭署名、西新、大橋、香椎でシール投票をしました。時期的に悪天候の日が多かった割りには街頭行動では市民の反応は非常に良っかたと思います。今回の取り組みは1月半ばから正味1ヶ月強での取り組みでしたが、この署名数から見ても市民の多くの方がこども病院を人工島に移転させることに反対である思われます。利用者、当事者の多くは反対していること、市内の小児科医69名の方も「こども病院を人工島へ移転させると東部地区に医療施設が偏る」として、吉田市長に人工島への移転を反対を申し入れています。市長公約はなんだったんでしょうか。
 そもそも何故こども病院を人工島に移転させなければいけないのでしょうか。昨年の福岡市によるこども病院移転見直しの検証・検討でも利用者の多くは現地改築を求めいることを認めいます。検証・検討の手順として現地建て替えを検討し、現地立てかは費用がかかる、時間がかかる、敷地が狭い、ヘリポートが作れないとして現地建て替えは無理としています。続いて近隣の地域として六本松九大教養部跡地、鳥飼当仁中学跡地、教養部田島寮跡地を検討し、いずれも地価が高い、周辺のアクセスが悪い、ヘリポートが作れないとして候補地からはずしています。人工島はもっとも利便性が割るとしていながら土地が広く地価が安い、ヘリポートが作れるとして人工島に決めています。
 しかし、何をもっとも重視すべきなのか、政策が見えません。必要なところには重点的に投資し、ムダな事業は止めるという視点が見えていません。検証・検討の前提として財政問題を最優先するとしていますが、「これまで来たから仕方がない。埋立を継続し、土地を売らなければ投資した費用は回収できない。」と人工島埋立事業についいては事業の見通しがないにもかかわらず投資を続けようとしていることとは矛盾します。
 また、ヘリポートを設置することができることがあたかも人工島移転の決め手のようにいっています。しかし、年間の利用は3回程度、しかもこども病院の中心的医療である心臓病のこどもにはヘリ使用は良くないといわれています。また、人工島こども移転予定地の上は福岡空港への航路であり、ヘリの使用に問題があることが指摘されています。
 そもそも、移転予定地が適地なのでしょうか。利便性が悪いことは、利用者にとってもっとも大きな問題です。現地に行かれればわかります。予定地は6車線の大きな道路に面しており、道路を挟んで港湾施設となっています。大型トラックによる騒音や排気ガスの問題、港湾施設の騒音、更に福岡空港への航路したの騒音、と病院としての環境がいいと思えません。しかも昨年人工島の埠頭でセアカゴケグモという熱帯地方に生息する毒蜘蛛が発見され、国際貨物を取り扱う港湾施設の問題が改めて明らかとなっています。全国の8港湾ではハンターウイルスという致死率が高いウイルスをもつネズミが発見されています。国際貨物を取り扱う港湾施設では、海外から病害虫が進入するリスクがあります。様々な問題を抱える場所がこども病院の適地とは考えられません。こども病院の改築は利用者、病院で働いている医師や看護師、市内の小児科医、公募市民を含めてキチンと検討すべきです。
 聞くところによると既に病院の設計が者が決まっているとも言われています。ケヤキ・庭石事件のように公共事業にまつわるきな臭い話も聞きます。博多港開発が銀行団に融資返済ができるためには病院移転地を福岡市が買わなければなりません。山崎前市長が「銀行には決して損はさせない」という念書を書き、人工島の売れない土地は全て福岡市が買い取ってきた、そしてこども病院人工島移転も「銀行に損をさせない」ために強引に進められようとしています。吉田市長が「こども病院の移転を見直す」と公約した時、多くの市民は「こども病院を人工島に移転させない」と受けとめたはずです。吉田市長は山崎前市長同様に、市民を騙し、居直るのでしょうか。そしてこれを許して良いのでしょうか。